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H20-5 チョーカンタン♪

<民法> 重要度 A / 難易度 易

今年は出だしはカンタンな問題が多いね。

こういう問題は、ケアレスミスだけ気をつけよう。

 

<問> 次の対話は,下記の問題に関する教授と学生との対話である。教授の質問に対する次のアからオまでの学生の解答のうち,正しいものの組合せは,後記1から5までのうちどれか。

(問題)
「特定物売買において,目的物に契約当初から瑕疵があるのに,買主がそれを知らずに瑕疵のない物と信じて契約を締結した場合について,買主は錯誤と瑕疵担保責任のいずれを主張することができるか。」

教授: 今日は,この問題を基にして,錯誤と瑕疵担保責任の関係について議論をしましょう。まず,錯誤と瑕疵担保責任の法的効果について説明をしてください。

学生:ア 瑕疵担保責任の場合は,契約の解除又は損害賠償の請求をすることができるのに対し,錯誤の場合は,契約の無効を主張することができます。

教授: 錯誤と瑕疵担保責任とで,主張の期間制限に差異はありますか。

学生:イ 錯誤無効の主張の期間制限は,引渡時を起算点とする消滅時効だけですが,瑕疵担保責任に基づく権利行使には,買主が瑕疵を知った時から1年の期間制限があります。

教授: 瑕疵担保責任の規定を錯誤の規定に優先して適用すべきだという考え方がありますが,その根拠としてどのようなことが考えられますか。

学生:ウ 契約各則に規定されている瑕疵担保責任の規定が民法総則に規定されている錯誤の規定の特則に当たることが根拠として考えられます。

教授: それでは,錯誤の規定を優先して適用すべきだという考え方の根拠としてどのようなことが考えられますか。

学生:エ 実質的に代金減額に等しい柔軟な解決ができることや,取引の安全の保護に資することが根拠として考えられます。

教授: それでは,錯誤の規定が優先的に適用されると考えた場合,買主が少し調べれば瑕疵の存在に気付くことができたようなときでも,錯誤の主張をすることはできますか。

学生:オ 錯誤を主張するためには,無過失であることが必要なので,買主が少し調べれば瑕疵の存在に気付くことができたようなときには,錯誤の主張をすることはできません。

1 アイ  2 アウ  3 イエ  4 ウオ  5 エオ

 

小難しい解説はしないので、その点はよろしく。

◆基礎知識
 肢アは正しい。瑕疵担保責任については、570条、566条。錯誤については95条。
 アは正しいので、1か2に絞れる。次はイを検討する。

 

◆またもや基礎知識
 肢イは誤り。錯誤無効の主張に期間制限はない。瑕疵担保責任に関する記述は正しい(570条)。
 ということで、たぶん答は2なのだが、ウも誤りでエオが正しくて5が正解という可能性もゼロではないので、ウも検討しておく。

 

◆基礎知識と、論理的思考力
 肢ウは正しい。一般法と特別法、優先するのは特別法。法律行為一般に関する錯誤の規定と、法律行為の中の売買契約に関する瑕疵担保責任の規定の双方が適用可能であれば、瑕疵担保責任が優先するという結論になる。
 ということで、2が正解とわかる。

 

(おまけ)

◆基礎知識と当てはめ
 肢エは誤り。錯誤の効果は法律行為の無効。ありか、なしか、という二者択一の処理しかないので、柔軟な解決にはならんでしょ。だから誤り。

 

◆基礎知識と注意力?
 肢オは誤り。前段部分の「無過失でなければ」というところが誤りなのだが、見落とさないように。通常の五肢択一だとこういうところで引っ掛けないんだけど、会話問題だとこういうのもある。

 

 

<答> 2

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